江戸六地蔵とは、京都六地蔵に倣って、18世紀初期に江戸の出入口6箇所に置かれた地蔵菩薩坐像。うち江東区富岡(千葉街道)の富岡八幡宮永代寺にあった第6番の地蔵は明治維新時に失われたが、後に、日清日露戦争の戦役者慰霊のために上野の浄名院に復活した。以下に各地蔵を示す。
第1番 品川寺(品川区南品川 東海道)は1708年造立。
第2番 東禅寺(台東区東浅草 奥州街道)は1710年造立。
第3番 太宗寺(新宿区新宿 甲州街道)は1712年造立。
第4番 真性寺(豊島区巣鴨 中山道)は1714年造立。
第5番 霊巌寺(江東区清澄白河 水戸街道)は1717年造立。
新第6番 浄名院(台東区上野桜木)は1906年造立。
江戸にはこのほか、1691年頃に造られた東都六地蔵というのもあったが、当時の像が残るのは第2番の宝珠地蔵(文京区千駄木1-22-22)だけである。
長専院は、霊巌寺門前にある子院。江戸初期に霊巌島に創建され、霊巌寺と共に当地へ移転。昭和3年に不動寺を合併。
本堂左にある不動堂は、昭和初期のRC造。