王子神社は東京都北区の、JR王子駅より徒歩3分の地にある、王子地区29ケ町の鎮守。明治初期に一時的に准勅祭社の制が定められた際はその12社の1つに列した(それゆえ、現在は東京十社の一つを名乗っている)。当社についての詳細は王子神社の記事を参照。
当社の例大祭(槍祭)は8月上旬で、毎年田楽舞が奉納されることで知られる。また隔年で町神輿の連合宮出しが行われる。
王子神社 例大祭
8月上旬に開催される王子神社の例大祭は、北区指定無形民俗文化財の田楽舞「王子田楽」が奉納されることで知られる。御槍というミニチュアの槍のお守りが授与されるため槍祭とも通称される。また現在では使われていないが、かつては王子祭、王子権現祭、びんざさら祭などといった異称もあった。槍については、昔は、参詣人が火難盗難除けなどのご利益を求めて、まず神社に多数ある、誰かが奉納した木製の槍を借り、願いが叶えば自分もまた槍を作り奉納する風習であった。
本祭は隔年(西暦偶数年)で行われ、日曜の朝に町会神輿の連合宮出しがある。
王子田楽(毎年)
王子田楽は鎌倉時代まで遡るともいわれる。例大祭で、毎年日曜の夕刻に奉納される。一般的な田楽舞が五穀豊穣を祈念するのに対し、王子田楽は魔事災難除けを祈願し、儀式色が濃い。戦時中の昭和19年に断絶したが昭和58年に復興し、北区指定無形民俗文化財となった。日本三大田楽の1つだと称している。
演目は全部で十二番まであるが、毎年その一部を選んで上演する。16時に、明治維新で廃寺となった王子神社の別当寺である金輪寺の跡(区役所第4庁舎)から王子神社まで練り行列し、それから田楽舞が奉納される。
連合宮出し(隔年)
隔年(西暦偶数年)で行われる本祭では、日曜の朝に町神輿の連合宮出しがある。
本社神輿渡御
当社にはながらく本社神輿はなかったが、2017年に新調された。渡御間隔は未調査。