入谷朝顔まつりが開かれる台東区の入谷鬼子母神(真源寺)は、東京都台東区の東京メトロ日比谷線の入谷駅より徒歩1分、またはJR山手線の鶯谷駅からは徒歩5分の位置にある、法華宗本門流の寺院。江戸時代初期の万治2年(1659年)創建で、大田南畝の狂歌「恐れ入谷の鬼子母神」のダジャレで知られる。当寺の門前では七夕頃に大規模な朝顔市が立つ。
入谷朝顔まつり
入谷では江戸時代後期の文化文政期(1804-1830年)から朝顔を栽培する植木屋が増え、天保年間(1830-1844年)頃から内職で朝顔を作っていた御家人たちにより朝顔市が始められた。この朝顔市は明治初期に定着したが、入谷の宅地化が進むとともに業者が転出して衰微し、朝顔市も大正2年頃に中断した。再開されたのは戦後の昭和23年のことである。現在では7月6~8日(日程固定)に入谷鬼子母神前の言問通りで、朝顔販売業者とともに一般の露天商の露店も多く出店する日本最大の朝顔市が立ち、大勢の人が集まる。
夕刻以降、入谷鬼子母神前の大通り(言問通り)は通行止めとなる(土曜日曜にかかる場合は日中から通行止め)。
一般の露天商も多く出店する。
朝顔は元々は薬草として扱われ、その種子は便秘薬として用いられた。漢方では種子を牽牛子(けんごし)、花を牽牛花(あさがお)と書く。七夕の牽牛にちなむ花なので、七夕の日前後に開催されるのである。また真源寺の鬼子母神の縁日も毎月8日でありこの日程と重なる。昭和50年に言問通りが拡幅された際に境内が削られて狭くなり、そのため露店が境外に出るようになった。会場の範囲が決まっているため、朝顔屋は60軒、一般の露店は100軒に制限されている。
入谷朝顔音頭踊り大会
朝顔まつり期間中の夕刻、関連イベントとして入谷朝顔音頭踊り大会(盆踊り)も、入谷朝顔まつりの会場から南東500m(徒歩6分)にある入谷南公園(台東区松が丘3-23 [地図])において催される。