三ツ木神社
三ツ木(みつぎ)神社は、埼玉県鴻巣市の、JR高崎線の北鴻巣駅より北へ徒歩9分の地に位置する鎮守社。
安土桃山時代の天正12年(1584年)、瑞光が認められた塚の上に、近江・日吉大社の分霊を祀って創建。その後衰退したが、万治元年(1658年)再興。江戸時代は山王権現と呼ばれていたが、明治元年に日枝神社と改め、更に明治40年に近隣の諸社を合祀し現社名に改称した。
朱粉に塗られた猿像や、奉納された六千体以上の雌猿像、彫刻の多い境内社など、境内は狭隘だが興味深い神社。
社頭のケヤキは樹齢400年以上。鴻巣市指定天然記念物。
大ケヤキのうろの中には朱粉で塗られた「お猿様」。
神門の左側は窓が設けられ、社務所のようになっている。
病の平癒祈願では、「お猿様」の、自分の治したい部位と同じ所を朱粉(光明丹)で塗る。なお、猿は山王権現(日吉・日枝神社の祭神)の神使。
眷属殿内には約6000体のお猿様が積まれている。お猿様は雌で、かつては安産祈願にお猿様を1体持ち帰り、安産後に2体返す風習があった。現在は猿が桃を持った絵馬を授与している。
眷属殿には神輿も収められている。なお、神輿の下にもお猿様が敷き詰められている。
境内社氷川社は、壁面全面に彫刻が嵌め込まれている。
解体された旧手水舎
前代の手水舎は、小ぶりではあったが、屋根は漆喰彫刻が施された重厚な瓦葺きであった。平成28年に建て替えられた。
入母屋屋根の平側には桜花の、妻側には波の漆喰彫刻が施されていた。