狭山八幡神社
狭山八幡神社は、埼玉県狭山市の、西武新宿線の狭山市駅より西へ徒歩5分の地に位置する鎮守社。狭山市中心部たる入間川の総鎮守。
創建年代は不詳だが、元弘3年(1333年)に新田義貞が戦勝祈願に参拝したと伝えるので、これによると鎌倉時代にはあったことになる。
本殿は彫刻が多く施された立派なもので、市の文化財に指定されている。また境内社の入間川神社は、入間川小学校にあった奉安殿を移築したもの。
本殿は江戸中期の1802年築で、壁面全面に彫刻が施されている。狭山市指定有形文化財。
入間川神社はいわゆる招魂社。社殿は入間川尋常高等小学校(現・入間川小学校)の御真影奉安殿(昭和9年頃築)を移築したもの。
砲弾を利用した忠魂碑は昭和6年建立。
八雲神社の社殿は江戸後期の1824年築。神社社殿としては若干変則的な形状。
思兼神社の社殿(覆屋?)は、神社社殿としては珍しい寄棟屋根(ただしもし覆屋なら珍しくない)。軒下に彩色彫刻が施されている。
このほか、琴平神社、大鷲神社などの境内社がある。
秋季大祭と鹿子舞
当社では4月15日に春季例大祭、7月中旬に夏季例大祭、9月中旬に秋季例大祭が行われる。春季例大祭では関係者のみが神事を行い、夏季例大祭では八雲神社の神輿が渡御する。そして秋季例大祭では週末に二日間に渡って鹿子舞が氏子域を巡行する。
獅子舞ではなく鹿子舞と表記するのは、明治初期の神仏分離にて獅子は仏教に属するものとしてとがを受けたため、獅子でなく鹿子で、鹿は神の使いであると強弁して禁を免れて以来と伝える。
この鹿子舞は江戸中期の正徳年間(1711-1716年)には行われており、狭山市指定無形民俗文化財となっている。