善養寺
善養寺は、東京都江戸川区の、JR総武線の小岩駅から南東へ徒歩18分、または京成本線の江戸川駅から南へ徒歩17分の地に位置する、真言宗豊山派の寺院。正式には星住山地蔵院善養寺。
室町時代の大永7年(1527年)、夢告により不動明王を祀って創建。江戸時代は中本寺格の寺院であった。
境内は整っており、最大の見ものは国天然記念物のマツの巨木である。また10~11月頃には趣向を凝らした菊花展も開催される。
仁王門は江戸中期の寛保年間(1741-1743年)建立。仁王門の表側に収まるのは通常の金剛力士像であるが、裏側には栃錦像と横綱が収まる。
栃錦は地元・小岩出身の横綱。仁王門の裏側に収められているこの栃錦像は、JR小岩駅構内にある栃錦の像の原型。
かつて当寺の影向のマツが、香川県の岡野マツ(現在は枯死)と日本一の松の称号を巡って争い、両者は東西の横綱ということで決着した。
この松の横綱としての綱も、仁王門の裏側に収められている。
影向のマツは国指定天然記念物。樹齢は600年以上とされ、繁茂面積は日本一。
密厳宝塔は外観二重の八角堂で、平成8年建立。
本堂は江戸後期の1845年建立。本尊は地蔵菩薩。
不動堂は昭和15年建立。
豪壮な影向殿(客殿)は平成9年建立。
不動門は江戸時代の建立。不動堂の正面にあるためこう呼ばれる。
鐘楼は明治15年建立。
この四国八十八ヶ所霊場のお砂踏み霊場は、大正時代に、四国八十八箇所の各霊場から土を持ち帰って敷き、石祠を建てたもの。
これもお砂踏み霊場。宝塔の周りに生誕地ルンビニ、開悟地ブッダガヤ、説法地霊鷲山、入滅地クシナガラなど釈迦の八大聖地の土が埋めてある。
影向菊花大会
善養寺では10~11月頃、影向菊花大会が開かれ、毎年、趣向を凝らした菊花大花壇が作られる。この行事に関する詳細は「善養寺 影向菊花大会」の記事を参照。