長命寺
長命寺は、東京都練馬区の、西武池袋線の練馬高野台駅より北西へ徒歩5分の地に位置する、真言宗豊山派の寺院。
山号は東高野山、院号は妙楽院。
慶長18年(1613年)に連中庵として草創し、寛永17年(1640年)に長命寺と改めた。
和歌山の高野山奥ノ院を模した東高野山奥之院がある。諸堂は戦災焼失を免れたものの、戦後、多くは建て替えられた。
南大門は昭和57年建立。四天王像が収まる。
仁王門は江戸初期の寛文年間(1661-1672年)建立。練馬区指定有形文化財。金剛力士像には多くのワラジが奉納されている。
鐘楼は昭和9年建立。
金堂は昭和54年建立。
RC造の観音堂は戦後の建立。十一面観音を安置。
木遣地蔵堂は六角堂で明治32年建立。その覆屋の天井には火消しのマトイが彫刻されている。
東高野山奥之院は、和歌山の高野山奥ノ院を模したもの。東京都指定史跡・練馬区登録史跡。正面の参道には反り石橋である御廟橋の奥に石塔が並ぶ。東側の参道沿いにも石塔や石仏が並ぶ。
奥にある御影堂は戦後の再建。その四隅には五重石塔が立ち、石仏(十三仏・七観音・六地蔵・閻魔十王)に囲まれている。
明治維新時の神仏分離まで、当寺は近くの谷原氷川神社の別当寺であった。なお、江戸時代に長命寺の境内にあった天祖・春日・八幡神社は、神仏分離の際に谷原氷川神社に合祀された。