六郷神社は、東京都大田区の、京急本線の六郷土手駅より北東へ徒歩8分の、多摩川にほど近い地にある六郷14ケ町の鎮守。当社についての詳細は六郷神社の記事を参照。
六郷神社では毎年1月7日に、七草こども流鏑馬が催される。
六郷神社 七草こども流鏑馬
六郷神社では毎年1月7日(日程固定)に、「七草こども流鏑馬」が催される。これは、3-12歳の裃姿の男子が射士となって的を射ることで邪気を祓い鬼門除けをして成長と出世を祈る行事で、かつては弓入りとも称し、東京都指定無形民俗文化財となっている。射士は氏子の12歳以下の男児に限られる。
源頼朝が奥州合戦で当社に立ち寄った際、戦勝を祈願して流鏑馬を奉納した。以来、武士の子弟が馬に乗って鏑矢を射たが、江戸時代中期頃より歩射(御備射)になったという。その以降は流鏑馬と名乗りながら歩射であったが、平成10年からは旧来の歩射に加え、木馬に跨がって矢を射ることも行われている。
まずは神職による神事。なお、射場は、18本の青竹を矢来に組んでヨシズを張り、その上に八方白眼(はっぽうにらみ)という特有の的(それぞれ異なる8つの眉と目を縦2列に描いた和紙を、大きな蛇の目の中央に張ったもの)を設置する。
歩射の一番手と二番手は的の上を越して射る(「山越し」)。なお、小さな子供にはなかなか難しいので介添がほぼやっている感じ。弓は椿の木で製作。
歩射はその後、三番手と四番手が一ノ目玉、五番手と六番手が二ノ目玉、と続き、最後は九番手と十番手が四ノ目玉を射る。
平成10年からは旧来の作法に従う歩射に加え、馬にまたがって正方形の杉板の的に描かれた鬼の目に鏑矢を射ることで邪気を祓い健康幸運などを祈る行事も行われている。この木馬は小笠原流の流鏑馬の練習用木馬にならったもの。
なお、昭和元年までは、子供流鏑馬のあった夜には筒粥神事も行われていた。