皆中稲荷神社は、東京都新宿区の、JR山手線の新大久保駅より西へ徒歩1分の地にある鎮守社。
皆中稲荷神社の秋季例大祭は9月下旬に執り行われる。
皆中稲荷神社 秋季例大祭
皆中稲荷神社の秋季例大祭は9月下旬に開催される。隔年で鉄砲組百人隊行列が組まれ、江戸時代の兵装で氏子域を行進し火縄銃を試射する。また5年に一度は神幸祭が行われ、白丁に担がれて本社神輿が巡行する。
境内には露店が若干出る。
鉄炮組百人隊行列(隔年)
新宿区登録無形民俗文化財の鉄炮組百人隊行列は隔年で行われる。これは鉄砲隊が江戸時代の兵装で氏子地域を隊列行進し、数ヶ所で火縄銃の試射を行う行事である。
江戸初期の寛永10年(1633年)頃より幕府鉄砲組百人隊が百人町一帯に居住しており(「百人町」の由来)、明治維新で中断するまで出陣式を当社に奉納していたと伝える。現在の形で復活したのは昭和36年の例大祭で、当初は警察の指導で火薬を使用できず行列のみであったが、昭和40年に消防署のキャンペーンで使用許可がおり、以来火薬で空砲を撃つようになった。
なお、鉄炮組百人隊行列は隔年開催だが、10月の大新宿区まつりでは、演射部分のみだが毎年披露される。
境内での出陣式後、行列がスタート。
一番隊・二番隊・三番隊がそれぞれ違った姿勢で空砲を斉射する。この発射は計6ヶ所で行われる。
ある時、射撃の精度向上に励んでいる鉄砲組の与力が稲荷神から夢で射撃法を伝授され、翌朝起きて射撃を試してみると全て的中したという。以来当社は皆中稲荷神社と呼ばれるようになり、賭けごとの神として信仰されている。
神幸祭(5年毎)
皆中稲荷神社の例大祭では、5年ごとに神幸祭が行われ、白丁に担がれて本社神輿が巡行する。年によっては稚児行列も加わる。