四谷須賀神社は、東京都新宿区の、東京メトロ丸ノ内線の四谷三丁目駅より南東へ徒歩6分に位置する、四谷の総鎮守。当社についての詳細は四谷須賀神社の記事を参照。
例大祭は、隔年で訪れる本祭の年に本社神輿の渡御があり、それ以外の陰祭の年には町会神輿の連合渡御が行なわれる。
四谷須賀神社 例大祭
四谷須賀神社の例大祭は6月上旬の週末に執り行われる。また現在の社名からは消えているが当社は稲荷社に天王社を勧請合祀した社なので、須賀大神だけでなく稲荷大神も主祭神としており、そのためこの例大祭には両社祭との異称がある。
金曜日には宵宮(前夜祭)が、土曜日には祭典が行われる。そして日曜には本祭の年(西暦偶数年)には本社神輿が渡御し、陰祭の年(西暦奇数年)は氏子18ケ町の町会神輿が連合渡御する。
また神輿の担ぎ方は四谷担ぎという今主流の江戸前担ぎとは少し違った担ぎ方が多い。これは神輿をあまり上下ささせない担ぎ方で、掛け声は「サッサッサー、サッサッサー」「ドシタイ、ドシタイ」が中心となる。
境内には露天商の露店が割と多く出る。
日中は神楽殿でお囃子や里神楽が奉納される。
当社の例大祭では2014年以降毎年、龍踊り(じゃおどり)が奉納されている。龍踊りは江戸時代に中国から長崎に伝来し、現在も長崎くんち(長崎市の諏訪神社の例大祭)で披露されている中国風の行事。
地域住民らが神楽殿で様々な踊りなどを19~21時頃に披露する。
土曜日の午後には毎年、四ツ谷駅西側の氏子3町会が連合渡御する。
本社神輿の渡御(本祭の年のみ)
本祭の年(西暦偶数年)には本社神輿が日曜の朝から夕刻まで、終日渡御する。
本社神輿は昭和51年製作。四谷担ぎと称する独特の担ぎ方で担がれる。
本社神輿は、新宿通りを渡御する際には四天棒から六天棒に組み替えられて渡御する。
当社は稲荷社に天王社を勧請合祀した社なので、須賀大神だけでなく稲荷大神も主祭神としている。そのため、現在の社名からは消えているが、江戸時代は牛頭天王稲荷大明神と称して別々の氏子地域と本社神輿を持ち、その例大祭では牛頭天王と稲荷大明神の本社神輿計2基が、初日は牛頭天王の氏子地域を、2日目には稲荷大明神の氏子地域を巡行した。現在は本社神輿は1基だが、須賀神社(牛頭天王)の氏子地域では鳳凰の飾りを、稲荷神社の氏子地域では宝珠の飾りを神輿の頂に置いて渡御する(かつての稲荷神社の本社神輿は宝珠の飾りを頂に置いていた)。
18ケ町連合神輿渡御(陰祭の年のみ)
陰祭の年(西暦奇数年)においては、氏子18ケ町の町神輿が新宿通りを連合渡御したのち、四谷須賀神社に宮入する。
四谷担ぎのため姿勢が他所とは少し違う。
途中、和太鼓の演奏で渡御を盛り上げる。
町神輿のうち若葉三丁目町会、若葉二丁目町会、南元町会の神輿は火焔宝珠を頂いている、若干珍しいもの。前述のように四谷須賀神社の主祭神は須賀大神と稲荷大神で、氏子地域も宮神輿もかつては別であった。稲荷大神の宮神輿は頂上が宝珠だったのでその氏子の町神輿もそれに倣っている。