高砂緑地 松籟庵
高砂(たかすな)緑地内にある松籟庵(しょうらいあん)は、神奈川県茅ヶ崎市の、JR東海道線の茅ヶ崎駅より南へ徒歩6分の地に位置する、茶室と日本庭園。「松籟」とは松の梢に吹く風またはそれが立てる音のこと。
当地一帯は、明治35年頃に新派劇俳優の川上音二郎とその妻・貞奴の別邸「萬松園」が建てられ、大正8年には後に日本火薬製造(現・日本化薬)社長・会長となる原安三郎が購入し別邸「松籟荘」を構えた。昭和59年、敷地を茅ヶ崎市が購入し、高砂緑地と茅ヶ崎市美術館を整備して一般公開された。
また書院と茶室は表千家の松風楼と裏千家の又隠の写し。
日本庭園は、松籟荘時代の玄関前庭を整備したもの。
松籟庵は平成3年竣工。写真左側の書院は表千家不審菴の松風楼の、右側の茶室は裏千家の又隠(ゆういん)の写し。
三重塔は、奈良・薬師寺の三重塔を1/10スケールで建てたもの。
松籟荘時代の洋館
原安三郎別邸・松籟荘の時代の昭和6年に建てられた洋館は取り壊されたが、屋内の一部は市内にある神奈川県藤沢土木事務所汐見台庁舎の「なぎさギャラリー」に移築されている。
近くには氷室椿庭園がある。