宝蓮寺
宝蓮寺は、神奈川県秦野市の、小田急小田原線の秦野駅より北へ車16分の地に位置する臨済宗建長寺派の寺院。
鎌倉時代の正応2年(1288年)、近隣の複数の寺院を統合して薬音寺として創建。寛文9年(1669年)に再興され宝蓮寺と改めた。
車道向かい側にある蓑毛大日堂の別当寺である。
蓑毛大日堂
蓑毛大日堂は、宝蓮寺の境外仏堂で、宝蓮寺の道路向かい側に位置する。正式名称は覚王山安明院国分寺。
縁起では奈良時代の天平14年(742年)、聖武天皇の勅願所として創建され、翌15年には行基や良弁(大山寺の開山)の努力で蓑毛大日堂に五智如来が造立されたとする。
仁王門、大日堂、不動堂、茶湯殿は国の文化財に登録されている。
また境内は、明治維新時に分離された御嶽神社と地続きとなっている。
仁王門は江戸後期の19世紀前半の建立。国登録有形文化財。
大日堂は江戸中期の1729年建立。国登録有形文化財。
不動堂は江戸中期の17世紀末期の建立。国登録有形文化財。
縁起では7世紀に秦氏が不動明王像を祀ったのが創建とあり、大日堂よりも早い。大日堂の奥ノ院であり、また大山寺の前不動でもある。
茶湯殿(ちゃとうでん)は江戸中期の18世紀前半の建立。国登録有形文化財。
別名の地蔵堂、十王堂、閻魔堂の通り、地蔵菩薩像や十王像(閻魔大王も十王の一人)などを安置する。
大日堂の境内の一角にある御嶽(みたけ)神社は、明治維新時の神仏分離までは大日堂の境内社であった。天正13年(1585年)に創建され、蔵王社と呼ばれて蔵王権現を本尊とし、相殿に熊野・神明を祀っていたが、現在は日本武尊と天照大神を祀る。
本殿は18世紀後半の建立だが、覆屋内にあり非公開。