雨岳文庫
雨岳文庫（うがくぶんこ）は、神奈川県伊勢原市の、小田急小田原線の伊勢原駅より北西へ車11分の地に位置する古民家（と文書）。
山口家住宅として主屋と、主屋の裏側に明治初期に建てられた離れが国登録有形文化財となっている。
山口家は上粕屋村の名主で、現在の主屋は江戸後期の1834年頃に山口家の主屋として現在地より北西500mの位置に建造されたが、1860年に移築したうえで間部氏の地代官所に改装するよう命じられた（山口家は地代官に任命）。しかし現在地へ曳家中に維新が起き、明治2年の移築後も山口家の居宅となった。
なお、屋内は写真撮影禁止。
主屋は国登録有形文化財。1834年頃に建造され、明治2年に移築。また北側部分は明治4年までに新造された。また地代官所の機能を担う予定だった部屋などが残されているのも特徴だが、屋内は撮影不可。
屋根は当初は茅葺きだったが、移築後に瓦葺きとなり、大正12年の関東大震災後は現在の輸入トタン葺き・コールタール塗りとなった。
主屋の表側には離れとして「宮様のお部屋」がある（写真正面部分）。これは日露戦争後、当地で行われる陸軍演習に参加する梨本宮、閑院宮、久邇宮、李王殿下などの休息用に建てられた。
雨岳文庫資料館は土蔵を利用。
