東慶寺
東慶寺は、神奈川県鎌倉市の、JR横須賀線の北鎌倉駅より南へ徒歩3分の地に位置する、臨済宗円覚寺派の寺院。
鎌倉時代の弘安8年(1285年)創建。室町時代に護良親王の菩提を弔って妹の用堂尼が入って以来、松岡御所とも称され、また鎌倉尼五山の第二位となった(この五山は当寺以外は現存せず)。江戸時代の元和2年(1616年)には豊臣秀頼の娘の天秀尼が東慶寺に入り、縁切り寺(女性が駆け込めば離縁ができる)としての特権を幕府に認められた。しかし明治4年には縁切りの寺法は廃止となって衰微し、明治36年には男僧が入って尼寺としての歴史も幕を閉じた。
現在は、主に大正期以降に再興された伽藍が、緑の多い境内に並ぶ。
2022年より境内の写真撮影禁止。
書院は大正14年築。
鐘楼は大正5年築。
本堂は昭和10年築。
寒雲亭は、京都・裏千家にあった茶室を、何度かの移築を経て昭和35年に移築。
松岡宝蔵は昭和53年に建てられた宝物館。
白蓮舎は平成8年築の立礼茶室。
開山・覚山尼と後醍醐天皇皇女・用堂尼のやぐら。
移築された旧仏殿
明治40年、東慶寺から仏殿が三溪園に移築されている。この仏殿は1634年に創築されたとするのが定説だが、1285年に北条貞時建てたとする異伝や、徳川忠長邸より東慶寺へ移築したとの異伝もあった。国指定重要文化財。