走水神社
走水(はしりぐち)神社は、神奈川県横須賀市に鎮座する、境内の整った海辺の鎮守社。京浜急行本線の馬堀海岸駅よりバスが通じる。
景行天皇40年に東征に出立した日本武尊が、走水の御所が崎に御所を設けた。住民は尊に与えられた冠を埋納しその上に走水神社を創建。東征往路、尊は走水から上総国へ渡航を試みるも荒天に会い、后の弟橘媛命が海を鎮めるため入水すると海が凪いで走るように水上を渡航し上総国に上陸できた(地名「走水」の由来)。弟橘媛命の入水後、流れ着いた櫛を祀って御所が崎に橘神社を創建したが、明治18年に御所が崎が軍用地になったため走水神社の境内に遷座、同42年には走水神社に合祀された。
本殿は江戸中期に当たる18世紀前期の築。
走水各地から遷座した神明社・須賀神社・諏訪神社。珍しいタイプの石祠。裏山に鎮座する。裏山には、日本武尊が東征の成就を祈願した跡と伝わる場所もある。
境内社須賀神社の例祭(夏季例祭)は7月中旬で、隔年で宮神輿が走水町内を巡行するが、その際には海上渡御も行われる。
走水神社本社の例大祭(秋季例大祭)は10月中旬。
明治維新時の神仏分離まで、近くの大泉寺(走水2-12-5)が別当寺であった。