西叶神社 & 東叶神社
西叶神社は西浦賀の、東叶神社は東浦賀の鎮守で、後者は前者を江戸初期に分霊して創建された。この2社は浦賀港を挟んで海辺に鎮座する。
西叶神社
西叶(にしかのう)神社は、神奈川県横須賀市の、京浜急行本線の浦賀駅より南へ徒歩14分に位置する、西浦賀の鎮守。
平安末期の治承年間(1177-1180年)、文覚上人が源頼朝のため源氏再興を発願、成就したので養和元年(1181年)、京都・石清水八幡宮を勧請し創建。源氏再興の願いが叶った由縁により文治2年(1186年)に叶大明神と改称。
社殿は本殿・幣殿・拝殿を連結した権現造で幕末の1842年築。両脇の楽舎と神饌所は昭和12増築。
西叶神社の例大祭は9月中旬。
東叶神社
東叶(ひがしかのう)神社は、神奈川県横須賀市の、京浜急行本線の浦賀駅より南東へ徒歩17分に位置する、東浦賀の鎮守。
東西の叶神社は浦賀の港を挟んで鎮座する。西叶神社を勧請して江戸初期に創建されたが、年代については正保元年(1644年)とも浦賀村が東西に分村した元禄5年(1692年)とも伝える。
また西叶神社に対し、東叶神社は若宮と呼ばれていたという記録もある。
鳥居の前は、道路を挟んで海となっている。
裏の明神山(53m)の山頂には奥宮が鎮座する。明神山には、戦国末期の16世紀後半に後北条氏水軍が三崎城の支城として浦賀城を築いたが、後北条氏滅亡で廃城となった。また社叢林は神奈川県指定天然記念物。
社務所は昭和5年築。
身代り弁天社(厳島神社)は岩窟内に鎮座。
奥宮(奥ノ院)は明神山の山頂に鎮座。
住友重機械工業及び前身の浦賀船渠の殉職者の慰霊塔。大正9年建立。
東叶神社の例大祭は9月中旬。