榛名神社
榛名神社は、埼玉県富士見市の、東武東上線のふじみ野駅より東へ車で7分の地に位置する、旧勝頼村の鎮守。
実際の創建年代は不詳だが、文明9年(1477年)再建の棟札が残るのでそれ以前となる。
旧別当寺による由緒では、孝昭天皇24年(BC452年)に厳島に上陸した摩耶夫人(釈迦の母)が、当地に移って祀られた、とする。
当社の創建に関連する幾つかの伝説が、南100mのお船山に残されている(後述)。
江戸期は、榛名宮や日本厳島榛名満行大権現などと称した。







左から船山弁財天、厳島神社、大六天神社、疱瘡神社。
境内にはこのほか、富士浅間神社と藤塚神社の小祠もある。

このイチョウは樹齢400年で、市の天然記念物に指定されている。
お船山
お船山(御舟山、おふねやま)は、榛名神社の南100mにある、当社の創建伝説に関わる地。
かつてこの辺が海辺だった頃、榛名大権現と従神(薬師如来と貝塚稲荷)が乗る鉄船が沈没し、岸(現・榛名神社)から延びる藤の枝を伝って上陸。お船山(沈没した船)には船山弁財天を祀ったと言う。
異伝では、榛名大権現は従神の鷺森大権現と大弁財天女(船山弁財天)を連れ岸(現・榛名神社)に着船して上陸したが、船は漂流して沈みお船山となった、とする。
船山弁財天はお船山に祀られていたが、明治初期に榛名神社境内に遷座した。
薬師如来は南西の勝頼小学校の校庭に祀られているらしい?
貝塚稲荷は南方の貝塚山へ鎮座したが、明治41年に上鶴馬氷川神社(富士見市諏訪1-13-24)に合祀。旧地には現在、貝塚稲荷旧跡碑が残る。
鷺森大権現(鷺宮神社)は鷺森(さぎの森小学校の西)に鎮座したが、明治40年代に駒林八幡神社(ふじみ野市駒林890)に合祀され、現在は旧地にも復祠している。

奥に見える杜が榛名神社の境内。
お船山
埼玉県富士見市勝瀬 地図