勝願寺
勝願寺は、埼玉県鴻巣市の、JR高崎線の鴻巣駅より南東へ徒歩8分の地に位置する、浄土宗の寺院。正式には天覧山良忠院勝願寺。
鎌倉時代の創建で、具体的な年代は建長4年(1252年)、正治元年(1199年)、文永元年(1264年)など諸説ある。現・鴻巣市登戸に創建されたが後に衰退し、安土桃山時代の天正年間(1573-1593年)に現在地へと移転。江戸時代は浄土宗の関東十八檀林(教育機関)として重きをなした。
明治時代に大火に見舞われて惣門以外はそれ以降の再建だが、名刹の雰囲気が残る。
惣門は江戸中期の建立。
山門は大正9年建立。
本堂は明治24年建立。
鐘楼は明治43年建立。
呑龍上人を祀る龍寿殿は昭和5年建立。
地蔵堂は明治期の建立。
江戸前期に当たる1633~1644年、上尾市・鴻巣市の一部を占める石戸藩があり、その藩主家が牧野家であった。牧野家は下総関宿藩に転封し、更に後に丹後田辺藩主となった。
門の背後には、牧野家の大型の古い石塔が林立しているのがわずかに窺える。
創建の地である現・鴻巣市登戸には、浄土宗寺院として衰退後に真言宗として再興された勝願寺が残る。
鴻巣市中心部には他に、法要寺や鴻巣市産業観光館「ひなの里」などがある。