慈恩寺
慈恩寺(じおんじ)は、埼玉県さいたま市の、東武野田線の豊春駅より北西へ車4分の地に位置する天台宗の寺院。
正式には華林山最上院慈恩寺。
坂東三十三箇所観音霊場12番札所。
平安時代の天長年間(824-834年)、慈覚大師円仁が巡錫中、下野国日光山頂より、仏法の霊場を示せとスモモを投じると、スモモは当地に落ちて一夜にして育ち花咲き結実した。大師は十二天の導きで当地に棲む毒龍を調伏し、慈恩寺を創建して華林山と号した。
山門は江戸中期の1691年建立。
本堂は江戸後期の1842年建立。
南蛮鉄灯籠は安土桃山時代の1589年建立。さいたま市指定有形文化財。
鎮守である上院三所権現社は江戸中期の建立。創建時に慈覚大師の前に現れ守護を約した毘沙門天を祀る。
中心伽藍から南へ少し離れて、桜並木参道の端に鎮座する。
秋には境内にて菊花展が開かれる。
江戸時代、当寺には十二天社という鎮守社もあったが、明治維新時の神仏分離で月読神社(岩槻区慈恩寺759)となった。
慈恩寺 玄奘塔
玄奘塔は慈恩寺の伽藍より若干離れている飛地境内だが、伽藍からは玄奘塔への参道が整備されている。
玄奘(三蔵法師)の遺骨は日本軍が昭和17年に南京で発見し、その遺骨の一部を安置するため、同25年に玄奘塔が建立された。
玄奘塔の前には中国風の門が立つ。
三蔵法師の遺骨を安置する玄奘塔は昭和25年建立。
慈恩寺 玄奘塔
埼玉県さいたま市岩槻区表慈恩寺1037 地図