柳瀬荘
柳瀬荘(やなせそう)は、埼玉県所沢市の、JR武蔵野線の新座駅より北西へ徒歩28分の地に位置する古民家園。
実業家・茶人の松永安左エ門(耳庵、1875-1971年)が営んだ旧別荘で、昭和23年に東京国立博物館に寄贈され整備公開された。
重要文化財である黄林閣や、書院造の斜月亭、茅葺きの茶室・久木庵、長屋門がある。
この長屋門のみ、他の建物から少し離れて山裾の駐車場近くに立つ。
黄林閣(おうりんかく)は江戸後期の1842年築。柳窪村(現・東京都東久留米市内)の名主であった村野家の住宅を昭和5年に移築したもの。国指定重要文化財。
書院造の斜月亭(しゃげつてい)は、東大寺や当麻寺などの古材を用いて昭和13~14年頃に竣工。
久木庵(きゅうぼくあん)は江戸初期に建てられた、越後の武士・土岐二三の茶室を昭和14年移築。茶室と水屋で構成。
東京国立博物館の春草廬
現在は東京国立博物館の日本庭園にある春草廬も、この柳瀬山荘から移築されたもの。
春草廬は当初は17世紀後期に、河村瑞賢が大阪の淀川改修工事に際して建てた休憩所であった。