佐野厄除大師(惣宗寺)
佐野厄除大師(惣宗寺、そうしゅうじ)は、栃木県佐野市の、JR両毛線・東武佐野線の佐野駅より南西へ徒歩14分の地に位置する、天台宗の寺院。正式には春日岡山転法輪院惣宗官寺。
平安時代の天慶7年(944年)、藤原秀郷が平将門征討を誓願して春日岡(現・城山公園)に、春日明神とともに、法相宗の寺院として創建。その後衰退したが、鎌倉時代の永仁5年(1297年)に天台宗に改め再興。江戸初期の慶長7年(1602年)、春日岡には佐野城を築くこととなったため、当寺は現在地に移転した。
青柳大師、川越大師とで関東の三大師を名乗る。また境内の一角には佐野東照宮が鎮座しており、社殿は県の文化財に指定されている。
山門は、当寺が現在地に移転する際の1603年に、旧地である春日岡(現・城山公園)より移築。佐野市指定有形文化財。
藤原秀郷が春日岡に、当寺とともに建立した春日明神の後身。
足尾鉱毒事件で有名な田中正造の、5ヶ所に分骨された墓の一つ。田中正造の本葬儀は当寺で行われた。佐野市指定史跡。
RC造の水子地蔵堂は昭和53年建立。
佐野東照宮
徳川家康の遺骸を駿府から日光へ移送する際、当寺に一晩駐留したことから、文政11年(1828年)に東照宮が当寺の境内に建立された。
現在も創建当時の社殿が残り、県の文化財に指定されている。
唐門は1828年建立。栃木県指定有形文化財。
拝殿と透塀も1828年建立。栃木県指定有形文化財。
本殿も1828年建立。背面の屋根に軒唐破風と千鳥破風が付く。栃木県指定有形文化財。
なお、本殿には近寄れず、正面方向からは確認できない。