延命院
延命院は、東京都荒川区、JRまたは日暮里舎人ライナーの日暮里駅より西へ徒歩3分の地に位置する、日蓮宗の寺院。江戸初期の慶安元年(1648年)、七面堂の別当寺として創建。
道一つ隔てて台東区の谷中であり、谷中の寺町から連続して寺院が並ぶ地区である。
本堂や七面堂などの3堂が一列に並ぶ、若干変則的な堂宇の配置となっている。
右端の本堂は明治28年建造。左端の七面堂と、庫裏(中央の堂か)の一部は江戸時代のもので、七面堂には上野戦争の痕があるという。3堂が一列に並ぶ、若干変則的な伽藍配置となっている。その前には庭園が整備されている。
なお、八百屋お七の母親は、この七面堂に祈願して娘を授かったので娘にお七と名付けた、という伝説がある。
延命院のシイは樹齢600年で、東京都指定天然記念物。
なお、享和3年(1803年)には当寺を舞台とした延命院事件というものが起きた。延命院の住職であった日道が江戸城大奥や大名家の女中らと姦淫に耽った罪で死罪となった事件で、明治には芝居などになった。
2016年の5月1日に前を通りかかると、普段は夕刻には閉じられる山門が開けられ、本堂で管弦が奏でられていた。何の催しなのかは不明。