極楽寺
極楽寺は、東京都葛飾区の、京成本線の堀切菖蒲園駅より南へ徒歩9分の地に位置する、真言宗豊山派の寺院。
正式には医晃山薬王院極楽寺。
室町時代の宝徳元年(1449年)、寅薬師を安置して医晃山薬王院を創建、この時に八幡宮も勧請した。永禄3年(1560年)の大洪水で諸堂ことごとく流失したため、同5年(1560年)、阿弥陀如来を本尊に迎え、極楽寺と称して再興。
創建時に勧請した前述の八幡宮には、富岡八幡宮の元宮との伝承(後述)がある。
山門は昭和6年建立。
いぼとり地蔵に塩をかけ、その塩を自分のイボに塗ると治癒すると伝える。このような塩地蔵に類するものは、都内では約10寺社にある。
本尊は、興教大師覚鑁作の阿弥陀如来。
薬師堂には、再興前の旧本尊である、弘法大師空海作の寅薬師を安置。
女人橋のたもとには竹を四方に囲み幣束を垂らしたものが設けられ、千人がこれに水をかければ出産で亡くなった妊婦を供養できるとされていた。
富岡八幡宮の元宮伝承
江東区の富岡八幡宮には、その旧地であると称する寺社が幾つか存在する(富岡八幡宮側ではこのような伝承は無い)。
極楽寺もその一つで、当寺が創建された宝徳元年(1449年)に境内に八幡宮も勧請されたが、それが後の富岡八幡宮だという。
明治維新時の神仏分離まで、当寺は堀切天祖神社(堀切3-11-2)の別当寺であった。