天現寺
天現寺は、東京都港区の、東京メトロ日比谷線の広尾駅より南へ徒歩4分の地に位置する、臨済宗大徳寺派の寺院。
山号は多聞山。
享保4年(1719年)、文京区小日向にあった普明寺を引継ぐ形で、天現寺として実質的に開山。
当寺には、興味深い由緒の石塔がある。
また、狛犬ならぬ狛虎が2対(本堂と客殿の各々の前)ある。
本尊は聖徳太子作の毘沙門天(多聞天)像。
狛虎のある寺社としては、他に新宿区の善国寺や文京区の吉祥寺がある。
育王塔
天現寺のHPによると、育王塔は三国伝来(つまりインドより伝来)で、一説には清和天皇陵にあったという。このサイトでは、BC3世紀にインドの阿育王(アショカ王)が建てたと伝えられる84000基の宝塔との関連も示唆されている(ただし、記述を読む限りでは直接的な関係があるのかはわからない)。なお、このアショカ王の宝塔だとの伝説がある石塔は、滋賀県の石塔寺のものをはじめ、日本に幾つかある。
また、『麻布區史』によると、光孝天皇陵の塔と伝えまた千利休の作とも言う石塔型の石灯籠があるといい、これは育王塔の事だと思われる。