御嶽神社
御嶽神社は、東京都大田区の、東急池上線の御嶽山駅より北西へ徒歩1分の地に鎮座する木曽御嶽山信仰を基盤とする鎮守社。
室町時代の天文4年(1535年)頃に創建され、江戸後期の天保年間(1831年-45年)に木曾御嶽山で修業した一山行者が入ってから社殿の整備が進んだ。
当社にはこの時期に建造された本殿が区の文化財に指定されているほか、3棟が国の文化財に登録されている。
社殿は本殿・祝詞殿・幣殿・拝殿を連結した権現造。
本殿は江戸後期の1831年築で大田区指定有形文化財。壁面には多くの彫刻が施されている。
左側に見える第一社務所は昭和5年築、その右手前にある水行堂は幕末の1867年頃の築で、ともに国登録有形文化財。
末社一山神社祖霊社は、御嶽講の行者・一山(いっさん)霊神を祀る。明治32年築で国登録有形文化財。
神楽殿は戦後の昭和39年築。
本殿裏の霊神の杜には、木曽御嶽信仰によく見られる霊神碑が林立する。
杜の霊神水は、一山行者が水行をしていたとされる古井戸を整備したもの。
当社の例大祭は9月中旬で、日曜日には宮神輿が渡御する。
また明治の神仏分離までは、観蔵院(大田区西嶺町22-19)が別当寺であった。