養玉院
養玉院は、東京都品川区の、都営浅草線の西馬込駅より東へ徒歩8分、またはJR横須賀線の西大井駅より南西へ徒歩10分の地に位置する天台宗の寺院。
正式には帰命山養玉院如来寺。
如来寺は寛永年間(1624-44年)に港区の高輪に創建。五智如来が安置されていたので高輪の大佛とも呼ばれていた。現在地へは明治41年に移転。
養玉院は寛永12年(1635)年に上野寛永寺の子院・三明院として創建され、元禄11年(1698年)に台東区内の下谷坂本に移って養玉院と改称。大正12年に現在地へ移転し如来寺と合併した。
移築された江戸時代の如来堂や、大正期の本堂、戦後に整備された諸堂などが揃い、墓地には大名家の墓所が移され、境内はかなり良く整っている。
山門は昭和63年建立。閉ざされているが、その脇に参道がある。
山門の裏には門番所と鐘楼がある。ともに昭和63年建立。
客殿は大正12年建立。
本堂の外陣及び拝殿は台東区下谷から大正12年に移築。本堂の内陣は大正12年に新築。
阿弥陀堂は昭和56年建立。
明王堂は平成10年建立。
如来堂(瑞応殿)は港区の高輪から江戸時代建立の如来堂を明治40年に移築。
現在は少し珍しい形をしているが、移築前は外観二重(実際は裳階付きの平屋)の通常の仏堂だった。
如来堂(瑞応殿)内に五智如来像(5体の如来像)が一列に並ぶ。五智如来とは、大日如来を中心に、北方世界の釈迦如来、西方世界の阿弥陀如来、南方世界の宝生如来、東方世界の薬師如来の各像を配したもの。
現在は如来堂の右側に入口が設けられており、そこから参拝することができる。
万霊塔(納骨堂)は大正12年建立でRC造。
大名家(対馬藩主宗家墓所と高取藩領主植村家)の墓所も、それとわかる規模で移されている。
千燈供養会法要
養玉院では毎年8月13日、千燈供養会法要が行われ、夜には境内で提灯などが灯される。