常円寺
常円寺(常圓寺)は、東京都新宿区の、JR新宿駅より北西へ徒歩8分の地に位置する日蓮宗の寺院。山号は福聚山。
創建年代は不詳だが、天正13年(1585年)に幡ケ谷から当地へ移った。
諸堂は第二次大戦の空襲でほぼ焼失し、庫裏(現・書院)として日野市から養蚕農家の邸宅が移築された。
なお、門前にある新宿鬼子母神は、常泉院という別の日蓮宗の寺院で、こちらの本堂と鬼子母神堂は戦前のものが残る。
中門は、戦後に日野市の山口邸から書院とともに移築したもの。その脇にある通用門は、戦災焼失を免れたものが現存。
なお、現在はこの中門が最初の門である。
左は書院、右は本堂。
書院は、養蚕農家の邸宅を日野市から昭和27年に庫裏として移築したもの。『新宿区の文化財』によると明治19年の建造であり、『福聚山史』には終戦直後の時点で築約70年(明治10年前後か)とある。
境内には枝垂れ桜も植えられており、夜間ライトアップも行われる。
新宿鬼子母神(常泉院)
常円寺の門前にある新宿鬼子母神は常泉院といい、常円寺とは別の日蓮宗寺院である。
寛文年間(1661~1672年)に創建され、常円寺の子院だったとも、隠居寺だったともいう。
こちらの寺は戦災焼失を免れており、近代(戦前)に建てられた本堂と鬼子母神堂が現存する。
(エリアガイドには不掲載。)