田無神社
田無神社は、東京都西東京市の、西武新宿線の田無駅より北東へ徒歩7分の地にある、田無宿の鎮守。
鎌倉時代の正応年間(1288-1293年)または建長年間(1249-1256年)に市内の北谷戸地区に創建されたと伝え尉殿大権現と称した。16世紀初期に宮山(田無第二中学校のプール辺り)に、次いで江戸初期の1646年または1670年に青梅街道田無宿の現在地に遷座。明治5年には村内の神社2社を合祀し田無神社と改めた。
田無宿に相応しく整備された境内には池や土俵が整備され、宮神輿も展示され、参集殿や拝殿なども文化財となっている。
拝殿は明治8年築。東京都指定有形文化財。
なお、幕末の1858年築の本殿も東京都指定有形文化財だが、拝殿背後の本殿覆屋内にあり見ることはできない(年に複数回公開されるが撮影は不可)。
参集殿は昭和10年築。国登録有形文化財。
境内の一角には小池を設け、ビオトープとして保全している。
平成5年に大横綱の大鵬幸喜親方が開いた土俵。毎年5月にはわんぱく相撲が開催される。
野分初稲荷神社の社殿は、現社地に遷座して程ない1658年に田無神社の本殿として建立されたと伝える。
塩釜社と煩大人社の社殿は、現在地に遷座する前の田無神社の本殿と伝える。
津島神社の前には茅の輪のような鳥居が立つ。なお、脇では烏骨鶏が飼育されている。
中央の宮神輿は10月の例大祭で毎年渡御する。両脇の輦台神輿は江戸期の製作で、雌雄の獅子頭は1850年製作(市指定文化財)。
田無神社の例大祭は10月の第2週末に催され、毎年、土曜日には万燈神輿と女神輿が、日曜日には本社神輿が渡御する。
明治維新時の神仏分離令までは、近くの総持寺が田無神社の別当寺であった。