海禅寺
海禅寺(かいぜんじ)は、東京都青梅市の、JR青梅線の二俣尾駅より南東へ徒歩3分に位置する、曹洞宗の寺院。山号は瑞龍山。
室町時代の寛正年間(1460-1465年)に営まれた長勝庵なる草庵が起源で、後に長勝山福禅寺と改め、海禅寺へは天正19年に改称。
境内は江戸期の堂宇が立ち、多摩地方山岳部の典型的な中世禅宗伽藍の様子を伝え、東京都指定史跡となっている。
総門は江戸初期の1612年建立。青梅市指定有形文化財。後に引かれた道路の妨げになるため移動された。
境内を囲む外塀は明治23年以前の建立。
山門は1793年建立。
本堂は1698年上棟。昭和59年の火災で大きく損傷したが修復。
本尊は釈迦如来。
なお、庫裏・玄関は平成4年竣工。
鐘楼は江戸後期建立。
土蔵は大正8年頃の竣工。
当寺は東青梅の勝沼城を本拠とする三田氏の菩提寺だった。三田氏は海禅寺の裏山に辛垣城を構えて北条氏に対抗したが、永禄6年(1563年)滅亡。
境内には、安土桃山時代から江戸初期に建てられた三田氏の供養墓(宝篋印塔4基)がある。
左のクスノキは市の天然記念物。
春にはツツジやシャクナゲが多く咲く。