靖国神社は、東京都千代田区の九段にある、全国の護国神社・招魂社の事実上の総本社。戦前の社格は別格官幣社。当社についての詳細は靖国神社の記事を参照。
毎年4月中旬、靖国神社においては、大相撲力士による相撲が奉納される。
靖国神社 奉納大相撲
靖国神社は創建以来、大相撲と深い関係がある。明治2年(1869年)の神社創立鎮座祭で奉納大相撲が行われて以来、その例大祭では毎年大相撲が奉納されおり、現在では4月の春季例大祭において奉納され、参拝者は無料で観覧できる。
この奉納大相撲は例大祭とは若干日程を早めにずらして行われる。9時から15時まで催され、幕下から三役に至るまでの約200名の取組だけでなく、本場所では見られない初切り・相撲甚句・櫓太鼓打ち分けなども披露される。
- 大まかなスケジュール
- 9:00 土俵祭
- 9:30 稽古
- 10:40 幕下の取組
- 12:20 相撲甚句、初切
- 12:50 十両土俵入、櫓太鼓打分
- 13:00 十両の取組
- 13:55 幕内土俵入
- 14:00 横綱土俵入、幕内の取組
- 14:45 三役揃い踏み、是より三役
- 15:00 弓取式
9:00~9:30には土俵祭として、土俵で神事が行われる。なお、一般観覧席はこの時点ですでにほぼ埋まっている。
土俵祭に続いて、10:30頃までは稽古が行われる。
取組は10:40頃始まり、最初は幕下の取組が続く。
幕下の取組が終わると、12:20頃より相撲甚句。相撲甚句は地方巡業などで披露される甚句形式(7・7・7・5)の唄で、本場所では行われない。
12:30頃より初切(しょっきり)。初切は相撲の禁じ手をコミカルに紹介する寸劇で、同じく地方巡業などで披露されるが本場所では行われない。
12:50頃には十両土俵入が行われる。
十両土俵入後、櫓太鼓打分(やぐらだいこうちわけ)。本場所や巡業で打たれる櫓太鼓を地方巡業中に土俵上で披露するもので、本場所では行われない。
十両の取組は13:00頃始まる。
十両の取組が終わると中入(この奉納大相撲では幕内土俵入と横綱土俵入)。まずは13:55に幕内土俵入。
14:00に横綱土俵入。
横綱土俵入が終わると幕内の取組が始まる。
14:45に三役揃い踏み。三役揃い踏みは、「是より三役」(結びの3番)の前に三役(大関・関脇・小結)及び横綱が土俵上で四股を踏む行事。
「是より三役」は結びの3番、つまり横綱や大関ら番付上位の力士6名による3取組。
取組が全て終了して15:00に弓取式(幕下力士が弓を用いて勝者の舞を舞う儀式)が行われ、これにて本日の奉納大相撲の打出し(終了)となる。