平井聖天燈明寺は、東京都江戸川区の、JR総武線の平井駅より北へ徒歩3分の位置にある新義真言宗の寺院。関東三聖天の一つと称している。当寺に関する詳細は平井聖天の記事を参照。
当寺では2月3日の節分会において、豆まきのほか、稚児行列や柴燈護摩・火渡りも行われる。
平井聖天燈明寺 節分会
平井聖天燈明寺においては、2月3日の節分追儺式において、まず稚児行列と稚児の豆まきが行われる。次に柴燈護摩・火渡りが行われ、最後に成人による豆まきが行われる。
稚児行列と稚児の豆まき
鬼2匹・山伏・住職・稚児の練り行列は、囃子車とともに、寺を出たあと平井駅前を大回りしながら通り過ぎ、寺に戻ってくる。戻る際には鐘楼の鐘が鳴らされる。
燈明寺に戻ってきた稚児らは聖天堂に入り、法要が行われる。
法要後、稚児らによる豆まきが聖天堂から行われる。お囃子衆も場所をここに移しお囃子を奏する。また赤鬼・青鬼も豆で追い払われず、豆まきを見守る。
柴灯護摩・火渡り
法螺貝を吹きながら入場してきた山伏らは祭壇の前でまず儀式を行う。
その後、祭場の入口で、2団に分かれていた山伏は、真の山伏とは何かとの山伏問答を行い、真の山伏と認められた一団が入場、柴灯護摩の準備に入る。
法螺貝が吹き鳴らされ、太鼓が打ち鳴らされるなか・・・。
護摩壇の前で斧を振ったり、
四方に6本の矢を放ったり、
三鈷剣を振って魔を祓ったのち、祭壇のロウソクで竹筒の先に差し込んだ木材に火を着け、護摩壇に差し込んでに点火。
燃え盛る護摩壇に向かって護摩木を投げ続ける導師。
護摩壇を覆っていた桧葉が燃え、炎の中で丸太の骨組みがあらわとなる。
燃え落ちた祭壇の丸太を崩し並べ、その上をまず山伏らが渡る。
参詣者がそれに続く。渡る前には足に塩をまく。なお、火渡り後は、収められた古い祈祷札などをお焚きあげして終了。
成人による豆まき
一連の行事の終わりに、裃姿の年男・年女による豆まきが聖天堂から行われる。
このように平井聖天燈明寺では東京でも有数の特徴的な節分行事が催されるが、ネット上での事前告知は基本的に行われていない。また現地でもスケジュールなどは張り出されていなかったが、少なくともこの2018年の訪問時点までは、毎年、10時頃に稚児行列、11時頃に稚児の豆まき、12時頃に火渡り、14時頃に成人の豆まき、という次第になっているようだ。