平井聖天(燈明寺)
平井聖天(燈明寺)は東京都江戸川区の、JR総武線の平井駅より北へ徒歩3分の位置にある、新義真言宗の寺院。境内は江戸川区指定史跡。埼玉県熊谷市の妻沼聖天、浅草の待乳山聖天とともに関東三聖天だと称している。
創建年代は不詳だが江戸中期に中興。諸堂は戦後建築だが、立派な木造建築。
門前には一対の仁王の石像が立つ。
本堂は昭和4年に起工し同49年に竣工。外陣は宇治の平等院鳳凰堂を模した三ツ屋根造だとしている。ただし、あるのは平等院鳳凰堂の中堂(中央部分)相当部のみで、翼廊や尾廊に相当する部分はない。尾廊の代わりに、外観二重の方形造りの奥院が接続する。
内容の古い観光案内には伊藤左千夫設計の明治期の茶室があると書いてある。確かにかつては上のような茶室が立っていたが、かなり前に撤去された。
節分会
平井聖天の節分においては、豆まきだけでなく、稚児行列や柴灯護摩・火渡りも行われる。この行事に関する詳細は「平井聖天 節分会」の記事を参照。
当寺は明治の神仏分離令まで、隣の諏訪神社の別当寺であった。
また当寺は墨田区の立花大正民家園まで徒歩5分の距離にある。
平井諏訪神社
平井聖天燈明寺の隣には、この寺が別当寺を務めていた平井諏訪神社がある。江戸時代中期の享保年間(1716-1735年)創建。現在の社殿は戦後の鉄筋コンクリート製であるが、旧本殿は末社稲荷神社の社殿となって境内に残っている。JR総武線平井駅より徒歩4分。
(エリアガイドには不掲載。)
富士塚は江戸川区登録有形民俗文化財。
境内末社稲荷神社の社殿は幕末の1844年に建造された平井諏訪神社の旧本殿で江戸川区登録有形文化財。平井諏訪神社の旧拝殿は下記の赤稲荷神社へ移築され現存する。
参考:赤稲荷神社
上述のように、平井諏訪神社の旧拝殿は赤稲荷神社(江戸川区松江1-1-7 [地図])へ移築された。