亀戸天神社は、東京都江東区の、JR総武線・東武亀戸線の亀戸駅より北西へ徒歩15分の地に鎮座する天満宮。明治初期の准勅祭社12社の一社であり、戦前の社格は東京府(東京都)の府社であった。当社に関する詳細は亀戸天神の記事を参照。
亀戸天神では、1月24~25日に鷽替神事が催される。
亀戸天神 うそ替え神事
当社の鷽替(うそかえ)神事は、新年最初の天神の縁日である初天神(1月25日)とその前日、参詣者が前年に買い求めたウソ像を神社に納め、替わりに新しい鷽を授与される行事である。「鷽」と「嘘」の読み方が同じことから「凶事を嘘にして吉事に取り(鳥)替える」と縁起を担いだもので、当社では文政3年(1820年)に福岡県の太宰府天満宮にならい始められた。
ウソ像は檜製で神職の手作り。また附属の由来書には通し番号が記されており、25日夕方の抽選の当選者には金の鷽と交換できる。
初天神でもある25日には里神楽も奉納される。
ウソが聖鳥な理由は諸説あり定説がないが、本家である太宰府天満宮ではウソが梅の実をよく食べるため結び付けられたとする。亀戸天満宮では、昔、当社の社殿造営用の建築資材を虫が食い荒らし始めたがウソが多数飛来して食べ尽くしたので社殿を立てることができたことによるとする。また「鷽」(ウソ)の字が「學」に似ているため学問の神である道真に縁の深い鳥との説もある。
太宰府天満宮では1月7日の夜に参詣者がウソ像を交換する行事である。亀戸天満宮でも、かつては闇夜の中、参詣者同士が袖から袖にウソ像を交換し、太鼓の合図で交換を止め、その時点で神社のウソ像を持つ者に金のウソ像が授与されたが、風紀上の問題やスリの横行により参詣者同士の交換が禁じられた。
なお、東京で最も有名なうそ替え神事は亀戸天神社のものであるが、神事自体は台東区の五條天神社、文京区の湯島天満宮、中野区の新井天神北野神社でも行われている。