王禅寺
王禅寺(おうぜんじ)は、神奈川県川崎市の、小田急小田原線の柿生駅より東へ徒歩35分の地に位置する、真言宗豊山派の寺院。山号は星宿山、院号は蓮華蔵院。
天平宝字元年(757年)、孝謙天皇の夢に現れた観音菩薩の指示で武蔵国で発見された、唐から飛来した聖観音像を祀って堂を建立。延喜17年(917年)、改めて王禅寺として創建。延喜21年(921年)には真言宗の寺院となり、東の高野山と称されたという。
自然豊かな境内には山寺の雰囲気が漂い、本堂脇には禅寺丸柿の原木もある。
王禅寺には東門 [地図] と西門 [地図] があり、表参道の入口は東門となるが、西門よりアクセスが良くない。
なお、西門は観音堂や本堂などの近くに設けられ、バス停も近い。
干上がった池の中島には石祠がある。
表参道を進むと、参道が右にも分岐する。正面をそのまま進むと観音堂、右に行くと本堂となる。
仁王門は江戸前期の1678年建立。
観音堂は江戸後期の1851年建立。
観音堂の手前を左に進むと西門、右に進むと本堂。
表参道で観音堂方面に進まず、本堂方面に直接進んだ場合の参道。
本尊は聖観音菩薩。
寺務所?の前にあるのが禅寺丸柿の原木で、国登録記念物となっている。
鎌倉時代の1214年に発見された禅寺丸柿は日本最古の甘柿といわれ、この原木は樹齢450年と伝える。
明治維新時の神仏分離令まで、王禅寺は王禅寺村の鎮守5社(日枝神社、神明神社、稲荷神社、比川神社、白山神社)の別当寺であった。
また、近くにある武州柿生琴平神社については江戸時代、この社(当時は神明社で、上記の神明神社とは別の神社)が王禅寺の所有か、村(王禅寺村)の所有かで裁判も行われた。