若宮八幡宮
若宮八幡宮は、神奈川県川崎市の、京急大師線の川崎大師駅より南へ徒歩2分に位置する鎮守社。
創建年代は不詳だが、多摩川対岸の六郷神社の氏子が大師河原干拓のために移住した際に創建されたと伝え、六郷神社の祭神である八幡大神(誉田別尊=応神天皇)の子の仁徳天皇を祀るゆえ「若宮」八幡宮と称した。その後も大師河原は六郷神社の氏子としてその例大祭(曳舟祭)では若宮八幡宮は御旅所となるなどしていたが、大正3年に氏子を離脱した。
境内には大正8年に遷座した金山神社があり、性神信仰の社として多くの男根像が奉納されている。
本殿は旧川中島尋常小学校御真影奉安殿。
川崎区旭町から川崎大師までの二ヶ領用水に1833-34年に架けられた石橋9基のうち最後の橋の欄干。この9橋は、仏教の九品思想に基づき苦界(九橋)を抜けて極楽(川崎大師)に至る様を表現したもの。
境内社金山神社
金山神社は川崎大師駅の東方から大正8年、若宮八幡宮境内に遷座。
祭神は鍛冶の神である金山彦・金山姫で、また当社においてはイザナミがカグツチを産んで陰部に大火傷を負った際に看病した神と伝えるためお産・性病治癒の神ともされる。性病に良いとか、火の中から金を採るから縁起がよいと遊郭の信仰を集めた。
ただし性神信仰は戦前に一旦途絶え、現在の有り様は4月上旬のかなまら祭りも含め、戦後に復興されたもの。
現在の社殿は平成11年築の近代的な八角堂。
社殿内には鍛冶場が再現されている。
主な祭礼
- 2月頃 - 海苔祭
厳島神社の例祭。かつての地場産業であった海苔づくりを行う - 4月上旬 - かなまらまつり
金山神社の例祭。男根型の神輿が渡御 - 8月上旬 - 夏祭り
若宮八幡宮本社の例祭。十数基の神輿が川崎大師まで連合渡御 - 10月下旬 - 水鳥の祭り
川崎大師及び当社で酒合戦 - 11月- ふいご祭り
金山神社の祭礼。野鍛冶行事を行う