無量光寺
無量光寺は、神奈川県相模原市の、JR相模線の原当麻駅より西へ徒歩16分に位置する、時宗の寺院。
鎌倉時代の弘長元年(1261年)、時宗宗祖の一遍が、霊夢に従い当地にあった妙見菩薩の祠を見つけ金光院という草庵を創建。嘉元2年(1304年)、弟子の真教が現寺名の当麻山金光院無量光寺とし時宗の総本山となった。元応元年(1319年)、真教は執権北条貞顕から遊行中に天下の動向を探るよう命じられ拒否、幕府は法弟呑海にも命じたので真教は呑海を破門し、当寺の僧侶は世の疑惑を解くため遊行を廃止。一方で呑海は正中2年(1325年)、藤沢に遊行寺(清浄光寺)を創建して遊行を続けて対抗したが、寛永8年(1631年)、江戸幕府の裁定で清浄光寺が時宗の総本山となった。
第二次大戦前までは、時宗総本山遊行寺のもと、それに次ぐ大本山の地位にあった。境内は相模原市指定史跡となっている。
山門は17世紀初期建立。相模原市指定有形文化財。
(仮)本堂は明治28年築。
寺務所は、立川市にあった養蚕農家「アブラヤ」(明治10年頃築)を明治28年移築。
境内に池は2ヶ所ある。一ヶ所は本堂の左側手前で、小祠がある。
熊野権現は一遍と関係の深い神。東権現は廃寺となった東澤寺で祀られていた養蚕の神。
本堂の背後にも池がある。一遍はこの池に自らの姿を映して自画像を描き、木像を刻んだと伝える。