慶運寺
慶運寺は、神奈川県横浜市の、JR京浜東北線・横浜線の東神奈川駅または京急本線の京急東神奈川駅より南西へ徒歩5分の地に位置する、浄土宗の寺院。
正式には吉祥山茅草院慶運寺。
室町時代の文安4年(1447年)創建。横浜開港時には当寺にフランス領事館が置かれた。
かつて京急線子安駅の西方には、浦島太郎伝説が伝わる観福寿寺(通称・浦島寺)があったが、幕末の慶応3年(1867年)に大火で焼失しそのまま明治5年に廃寺となった。その際、浦島太郎(浦島大明神)が龍宮より持ち帰ったと伝わる浦島観音などを慶運寺が引き継ぎ、新たに浦島寺を名乗った。
なお、かつての浦島寺の跡には大正15年に蓮法寺が移転している。
参道脇の寺号碑は亀趺(台石が亀型の石碑)。
手水鉢は亀型。
本堂は昭和33年建立。庫裡は昭和47年の建立。
本尊は阿弥陀如来。
庫裡は昭和47年竣工。
RC造の観音堂は昭和10年建立。
安置されている龍宮伝来の浦島観音像は12年ごとの子年に開帳。
横浜の浦島太郎伝説
浦島太郎伝承のある地は全国に百ヶ所以上あるが、うち最も有名なのは京都府伊根町の浦嶋神社(宇良神社)とされる。
ここ横浜の浦島太郎伝説は、「丹後国に住む浦島太郎が釣った亀を放してやると、亀は美女に変じて現れ太郎は龍宮に導かれ暮らす。帰宅の際には玉手箱と観音像を与えられたが、地上には親も知人もいなかった。父の故郷の相模国を訪ねると、両親は300年前に武蔵国に葬られたと知り、菩提を弔う観音堂を建て、浜辺で消えた」というものである(仔細が若干異なるバージョンもある)。