金乗院
山口観音(金乗院)は、埼玉県所沢市の、西武狭山線・山口線の西武球場前駅より南西へ徒歩6分の地に位置する、真言宗豊山派の寺院。正式には吾庵山金乗院放光寺。
奈良時代のに行基が当地で本尊を自刻したのが草創。平安時代の弘仁年間(810–824年)、弘法大師空海が当地で山中に光を発しているのを見つけ、辿ると観音を祀る祠があり一泊。当地の疫病を鎮めるため護摩行を行い、当寺の創立開基となった。
堂宇は充実しており、中には中国や東南アジア系の堂もあって少し異国情緒が漂う。
仁王門は、境内案内によると1364年建立で昭和9年改築。『埼玉の近世社寺建築』によると1724年建立。
義貞霊馬堂は平成11年改築。新田義貞が鎌倉攻めに際して当寺で戦勝祈願して愛馬を寄進した故事に基づく。堂内には神馬像のほか、絵馬などが奉納されている。
本堂は1762年建立。本尊は行基作の千手観音像。
大日堂は平成11年建立。堂の前には弘法大師の加持水の池がある。
水子地蔵群の上には、ミャンマーから請来した釈迦像を収める玉仏堂が立つ。
七福神堂は布袋尊を祀る。昭和57年に中国で建造され当地に建てられた。
開山堂は1823年建立。引導地蔵(ぽっくり地蔵)を安置する。
閻魔堂は享保年間(1716-1736年)に建立され、昭和3年改築。
鐘楼堂は1773年建立。
西向釈迦堂は平成元年建立。東南アジア風の堂。
奥ノ院五重塔は平成11年建立。中国の大雁塔を模した八角五重塔。
仏国窟は、四国八十八箇所霊場と西国三十三所観音霊場の洞窟霊場。
近くには狭山不動尊がある。