星宮神社
星宮(ほしのみや)神社は、栃木県佐野市の、JR両毛線・東武佐野線の佐野駅より西へ徒歩7分の地に位置する鎮守社。
平安時代の久安年間(1145-1151年)に創建され、天孫星宮慈照大明神と称した。異伝では、当初は市内富岡の七ツ塚に鎮座したが、慶長5年(1600年)に現在地に遷座したとも言う。
天明宿の鎮守で、天明宿が明治9年に合併して佐野町となるとその鎮守となった。
現在の祭神は邇邇藝命、磐裂神、根裂神。明治維新の神仏分離までは虚空蔵菩薩も合祀してあったが、これは維新で惣宗寺に遷した。
銅造鳥居は1735年建立。佐野の伝統工芸である天明鋳物(てんみょういもの)。佐野市指定有形文化財。
社殿は古墳とされる高台上にある。慶長年間の佐野城築城に際し、堀を掘削した残土で盛り土した。
本殿は江戸中期の1683年建立。彩色彫刻が嵌め込まれている。
この他の境内社としては、星宮雷電神社や浅間神社などがある。
星宮社と栃木県
栃木県は星宮社の日本一の分布域で、那須地方及び山岳部を除き県全域に多数ある。その数は300社以上あるが、その全てが戦前の社格は村社以下で、特段有力な神社もない。
栃木県の星宮社の祭神は磐裂神・根裂神が多く、これに経津主が加わわることも多い。神仏習合時代は星神である虚空蔵菩薩を本地とした。また県内には磐裂社・根裂社・磐裂根裂社も多数分布する。
なお、千葉県及び茨城県にも星宮神社は多いが、こちらの現在の祭神は天御中主神が通常で、妙見菩薩を信仰した坂東平氏(千葉氏なども含む)の名残り。