小石川植物園
小石川植物園は、東京都文京区の、東京メトロ丸ノ内線の茗荷谷駅から南東へ徒歩15分、または都営三田線の白山駅から西へ徒歩10分の地に位置するにある植物園。
正式名称は東京大学大学院理学系研究科附属植物園本園。国指定名勝および史跡。
江戸期は後に第5代将軍となる徳川綱吉の別邸となり、その後に幕府の御薬園となり、明治以降、東京(帝国)大学の附属植物園となり今に至る。
植物園本館は昭和14年竣工。東大の数々の校舎を設計した内田祥三による。
日本庭園以外にも、小さな池が複数ある。
この薬園保存園は戦後に整備されたものだが、江戸時代の遺構としては、旧養生所時代の井戸や乾燥場跡などが残されている。
園内にはニュートンのリンゴ(奥)やメンデルのブドウ(手前)の分株が植えられている。そのほか、精子発見のイチョウなどもある。
柴田記念館(旧植物生理化学実験室)は大正8年竣工。
日本庭園
小石川植物園の日本庭園の起源は徳川綱吉邸時代と推測される。御薬園の敷地は拡大や縮小を繰り返し、幕末には蜷川能登守の下屋敷となっていた。
温室
現在の温室は3代目で令和元年竣工。温室前には、明治30年前後に作られた旧水草栽培池が2箇所残る。
梅林
日本庭園と地続きで梅林があり、2~3月頃には見頃となる。
桜
植えられている桜はソメイヨシノ系のものが多いため、3月下旬~4月上旬頃が見頃となる。なお、酒類の持ち込みは禁止。
ツツジ
長いツツジ並木が、園内の東西にある。このほかツツジ園やキリシマツツジの群落もあり、日本庭園のツツジも含め、植物園内のツツジはかなり充実している。
旧東京医学校本館
小石川植物園の北隣にある洋館は、明治9年(1876年)に建造された擬洋風建築である旧東京医学校本館の前半部分で、国の重要文化財である。
東京医学校は東大医学部の前身であり、ここへは東大の本郷キャンパスから移築され、現在は東京大学総合研究博物館小石川分館として利用されている。常設展示として、世界の著名建築の縮小模型等を展示している。
なお、この博物館自体は無料だが、外観を正面から見るには有料の小石川植物園に入園する必要がある。