佃住吉神社
佃住吉神社は、東京都中央区の、東京メトロ有楽町線または都営大江戸線の月島駅より北西へ徒歩6分の地に位置する、佃・月島・勝どき・晴海・豊海の鎮守。
天正18年(1590年)の家康の江戸入りの際、家康と縁のあった佃(大阪市西淀川区佃)の漁夫らが江戸に渡り、寛永年間(1624-45年)には島を築いて故郷にちなんで佃島と名付けた。漁民らは大阪より移住以来、故郷の住吉社(大阪市西淀川区佃の現・田蓑神社)の分霊を屋内に祀っていたが、正保3年(1646年)に社殿を設けて祀ったのが当社。
表鳥居の扁額は明治15年の陶製(中央区民有形文化財)。
なお、脇にある明治2年建立の水盤舎も中央区民有形文化財である。
社殿は拝殿・幣殿・本殿を連結した権現造で、うち拝殿と幣殿は明治3年建立。
煉瓦造の旧神輿庫は明治43年竣工。
神楽殿は大正12年建立。
若干変わった銅製灯籠は大正4年建立。
公式HPには佃島周辺の水辺を守る神様で祭神は不明とある。資料にはカワウソを祀るとある。
佃島は江戸初期に築造された人工の島であるが、境内を東と北で囲む水路(旧舟入堀)は、その当時の佃島の海岸の名残。
後に同じく人工の島として築造された石川島が拡張され佃島と接続した際に、水路として残ったもの。
例大祭
佃住吉神社の例大祭は7月末から8月初旬に開催される。大祭(本祭)は3年に1度で、土曜日には獅子頭の宮出しと町神輿の連合渡御、日曜日と月曜日には宮神輿の渡御も行われる(日曜日の朝には船渡御も行われる)。この行事に関する詳細は「佃住吉神社 例大祭」の記事を参照。
宮神輿は割と珍しい八角神輿で、江戸後期の1838年製作のものと平成23年新調のものがある。日頃から神輿庫のガラス越しに拝観可。