日比谷公園
日比谷公園は、東京都千代田区の、皇居や霞が関官庁街に隣接する、日本最初期の洋風庭園。
公園の敷地は江戸時代は大名の上屋敷があった地区で、明治以降は一時日比谷練兵場となった後、明治36年(1903年)に公園として整備された。ドイツ式庭園が主体だが、日本庭園もある。
心字池のある日本庭園には、江戸城日比谷門周辺の石垣が一部残る。江戸時代の江戸城の濠の位置については江戸城(6)を参照。
心字池にはかつては雁の噴水があったが、戦時中に撤去。現在ある亀の噴水は昭和28年に設置された。
旧公園管理事務所は明治43年竣工。東京都指定有形文化財。
ペリカン像は昭和25年設置。
三笠山は心字池を掘った残土で築造。笠3つを伏せた形ゆえ三笠山と呼ばれたが、後に山形は変わった。
当初の予定では、この一帯に日本庭園を造る計画であった。
枯滝には、ローマから昭和13年に贈られた狼像が建てられた。
雲形池にある鶴の噴水については、『日比谷公園の歴史と文化』によると、現地説明板は誤りが多い。
鶴の噴水は明治36年開園当初からあり、台座は金属製だったのが戦時供出され石造になったのではなく、最初から石造だったと言う。
戦時中はつつじ山から池一帯は高射砲陣地となり雲形池は埋められた。噴水は撤去されたが、戦後の昭和24年に心字池に再建され、同28年に雲形池復活に際し旧地に戻された。
日比谷公会堂・市政会館は昭和4年竣工で設計は佐藤功一。東京都指定有形文化財。北側部分が日比谷公会堂、南側が市政会館。
東京市は東京府と合併して東京都となった際に消滅したが、当館の名称は当時のまま「市政」が付いている。
入園口のうち、有楽門・桜門・日比谷門・幸門・西幸門・霞門には明治36年開園当初の門柱が残る。これらは江戸城の石垣から造られた。
花
第一花壇・第二花壇のほかでは、以下のような花がまとまって咲く。
日比谷公園の主な伝統的イベント
4月 大江戸錦鯉祭り
4月上旬頃には、日比谷公会堂の前で大江戸錦鯉祭り(全日本錦鯉振興会東京都支部の錦鯉品評会)が催される。
7-8月 変化朝顔&大輪朝顔展示会 & 変化朝顔展示会
日比谷公園の一角では、7月末~8月初旬にかけて変化朝顔&大輪朝顔展示会が、8月末には変化朝顔展示会が催される。これらの行事に関する詳細は「日比谷公園 変化朝顔&大輪朝顔展示会,変化朝顔展示会」の記事を参照。
8月 丸の内音頭大盆踊り大会
8月下旬には、噴水広場において東京でも最大級の盆踊り大会が開かれる。この行事に関する詳細は「日比谷公園 丸の内音頭大盆踊り大会」の記事を参照。
11月 東京都観光菊花大会
11月頃の2週間ほど開催される東京都観光菊花大会は、大正期から続く歴史ある菊花展。この行事に関する詳細は「日比谷公園 東京都観光菊花大会」の記事を参照。