正受院
正受院は、東京都北区の、JR王子駅より西へ徒歩7分、または都電荒川線の飛鳥山停車場より北西へ徒歩6分の地にある、浄土宗の寺院。
山号は思惟山、寺号は三昧寺。
弘治年間(1555-58年)、不動尊の霊泉があった当地で僧が庵を結び修行していたところ、洪水で不動尊像が流れてきたので、庵に安置したのが瀧不動の草創。後に一時廃寺同然となったが、天和年間(1681-1684年)に中興。
山門は明治35年建立。竜宮門形式の鐘楼門で、下部は大谷石製。
本堂は大正3年建立。
江戸時代の探検家近藤重蔵(守重)の甲冑姿の石像が本堂前にある。石神井川沿いの洞窟より明治期に当地に移された。
慈眼堂は平成に建て替えられた、赤子供養の仏堂。『北区史』によると、赤ちゃん寺の名の由来は、江戸時代から札所として独立した観音堂を持っていたことから、昭和23年の優生保護法施行を機に、昭和29年頃に東京都の衛生局と、赤子の納骨及び供養をする寺として話がまとめられたことに由来するという。
不動堂は昭和初期の建立。
なお、王子駅周辺には他に旧渋沢庭園 & 飛鳥山公園、旧大蔵省醸造試験所第一工場、王子神社、王子稲荷神社、名主の滝公園、東京第一陸軍造兵廠遺構などがある。