覚林寺
覚林寺は、東京都港区の、東京メトロ南北線・都営三田線の白金高輪駅より南へ徒歩4分の地に位置する、日蓮宗の寺院。
山号は最正山。通称は清正公(せいしょうこう)。
江戸前期の寛永8年(1631年)、誕生寺貫主であった日延の隠居寺として、肥後熊本藩主細川家中屋敷の跡に創建。日延は加藤清正が朝鮮出兵の時に連れ帰った朝鮮の王子であり、当寺には加藤清正を祀る権現造の清正公堂がある。
山門は江戸末期の1856年建立。港区指定有形文化財。
本尊は釈迦如来。
加藤清正を祀る清正公堂は、拝殿・幣殿・本殿で構成された、神社社殿に近い権現造で、港区指定有形文化財。拝殿・幣殿は江戸末期に当たる1865年建立で、本殿は明治中期建立の土蔵造。本殿の背面には向拝があるというが、柵で確認できない。
なお、清正公(加藤清正)は日蓮宗ではポピュラーな神であり、その本社格は熊本市の本妙寺の浄池廟(明治維新時で熊本城に加藤神社として分離・遷座したが、後に境内に再興)である。
清正公大祭
5月4~5日にかけては、端午の節句の祭礼である清正公大祭が催され、葉菖蒲入りの勝守(かちまもり)や開運出世祝鯉が授与される。この勝守は、清正公は勝負事にご利益があるとされるゆえのもの。
この期間、境内周辺及び道路向かいの天神坂に多くの露店が出る。