多摩川台公園
多摩川台公園は、東京都大田区の、東急東横線・目黒線・多摩川線の多摩川駅より西へ徒歩2分の地にある区立公園。
国史跡の亀甲山古墳や都史跡の宝莱山古墳・多摩川台古墳群があり、古墳展示室も整備されている。
またアジサイ園や、調布浄水場跡を整備した花壇などがある。
田園調布古墳群
多摩川台公園内には、国史跡の亀甲山古墳や、都史跡の宝莱山古墳・多摩川台古墳群が保存されている。これらの古墳は総合して田園調布古墳群とも呼ばれ、世田谷区に分布する野毛古墳群とあわせて荏原台古墳群を構成する。
荏原台古墳群は昭和初期には54基の古墳が確認されていた。また隣接する多摩川浅間神社が鎮座する丘陵も、田園調布古墳群を構成する前方後円墳である(全長60mで6世紀前半の築造)。
園内には古墳展示室も整備されている。
亀甲山(かめのこやま)古墳は5世紀前半に築造された前方後円墳。全長107mと荏原台古墳群では最大の古墳。国指定史跡。
宝莱山古墳(宝来山古墳)は4世紀後半に築造された前方後円墳で、荏原台古墳群では最古の古墳。全長は97m。東京都指定史跡。
宝莱山古墳のあるエリアは夜間は施錠される。
多摩川台古墳群は、古墳時代後期の6世紀前半~7世紀中期に築造された8基の古墳。東京都指定史跡。各墳丘には名を記したプレートが設置されている。
古墳展示室
古墳展示室では、古墳の模型や発掘品などを展示している。
あじさい園
あじさい園には、アジサイが約3000本植栽されており、7月頃には見頃となる。
調布浄水場跡
大正2年に創立された荏原水道組合は、浄水場までは整備できたものの上水道事業は頓挫し、大正7年に設立された玉川水道株式会社が事業を継承して同年に給水を開始。昭和10年には東京市水道に買収された。
調布浄水場は昭和42年に廃止され、現在、沈殿池跡には水生植物園が、濾過池跡には四季の野草園が整備されている。
なお、浄水場下の多摩川には、調布浄水場用に昭和11年完成した調布取水堰が現存する(現在は上水道用水ではなく、工業用水を取水している)。