祥雲寺
祥雲寺は、東京都渋谷区の、東京メトロ日比谷線の広尾駅より南西へ徒歩3分の地に位置する、臨済宗大徳寺派の禅寺。山号は瑞泉山。
福岡藩初代藩主・黒田長政(1568-1623年)の没後、その菩提を弔うため江戸初期に、嫡子忠之が、赤坂溜池の屋敷内に龍谷山興雲寺として創建。寛永6年(1626年)に麻布台に移って現在名に改め、寛文8年(1668年)に現在地に移転。
江戸時代は、触頭として江戸の大徳寺派の寺院を統率した。
東京では珍しく、境内は京都の禅寺風の雰囲気が漂う。また、福岡藩主黒田家・秋月藩主黒田家らの立派な墓所も残る。
この山門を潜ると、塔頭(子院)が並ぶ道に出る。
東江寺は、山門内にある祥雲寺の塔頭。
香林院は山門内にある祥雲寺の塔頭。本堂と山門は1825年の建立。また奥には茶人建築家の仰木魯堂が大正8年に建造した茶室雲中庵があり、渋谷区指定有形文化財となっているが非公開。
正面は庫裏(?)。
右端に少し写っている鐘楼は1713年建立。
鐘楼は1713年建立。
本堂は安政年間(1854-1860年)の建立。
本尊は釈迦牟尼仏。
墓地には多くの大名家の墓所があるが、福岡藩主の黒田家、およびその支藩秋月藩の藩主黒田家の墓所が特に大規模に残る。
福岡藩初代藩主の黒田長政の墓は、大規模な石碑で、覆屋内に保護されている。渋谷区指定史跡。
文化財の墓としては他に、曲直瀬玄朔と岡本玄冶の墓が東京都指定旧跡。
なお、大徳寺と言えば茶道、ということで、祥雲寺にも多くの茶室があるようだが、外からは覗うことはできない。