蛇窪神社
蛇窪神社(上神明天祖神社)は、東京都品川区の、都営浅草線の中延駅より南東へ徒歩6分、または東急大井町線の中延駅から南東へ徒歩7分の地に位置する、旧蛇窪村の鎮守。
鎌倉時代の元享2年(1322年)に旱魃が起こり、厳正寺(現在は浄土真宗だが、当時は天台宗海岸寺)第二世法密上人が、その北西にあった龍神社にて雨乞い祈願に成功。その神恩に謝して当社が創建された(なお、厳正寺ではこの雨乞いに因む水止舞が毎年7月に奉納される)。
当社は伊勢神宮の分社で、旧称は神明社であったが、昭和7年に天祖神社に改めた。さらに、令和元年には通称表記として蛇窪神社が採用された。
境内に白蛇の像が多数ある、個性的な神社。
RC造の社殿は拝殿・幣殿・本殿を連結した権現造で、平成10年建立。
法密稲荷社は、1322年に厳正寺の法密上人が龍神社にて雨乞い祈願をした際、豊作を祈って京都・伏見稲荷大社を勧請して創建。
祈願成就の証を表して、111本の提灯を点灯。
蛇窪龍神社
蛇窪龍神社の祭神は蛇窪龍神。蛇窪神社創建(1322年)前、厳正寺の僧が雨乞い祈願したと伝える龍神社を、令和3年に元宮「蛇窪龍神社」として復興。
蛇窪龍神社周辺の7匹の白蛇や全長8mの白龍の像は、白蛇が8匹目で白龍になるという伝承にちなむもので、昭和50年に白蛇弁財天社に奉納され、蛇窪龍神社復興に際してそちらに移された。
白蛇弁財天社
鎌倉時代、境内にあった洗い場(現・白蛇清水)に棲んでいた白蛇が、洗い場の消失を機に現・戸越公園の池に移住したが、霊夢で戻りたいと伝えてきたため、現・神社駐車場に池を掘り白蛇を祀る弁天社を勧請。昭和29年に現在地に遷座し、令和3年に全てを一新した。
弁天池に面して、宗像三神を祀る祠と、白蛇大神を祀る石窟、白龍の滝がある。また橋の前には銭洗いや銭回しをする場が設けられている。
社殿の前には狛蛇。
白龍の滝は白蛇弁財天社の隣にある。白蛇は白龍と化して滝を登ると言う。
主な祭礼
白蛇様の縁日
巳の日(12日に一度)は白蛇様の縁日で、境内で白蛇(アルビノのアオダイショウ)が展示される(冬季と猛暑日除く)。うち、初巳の日や辰巳の日(60日に一度)などには白蛇の舞及び獅子舞が披露される。
蛇窪祭
当社の例大祭は9月中旬で、蛇窪祭と通称され、令和に創作された白蛇神楽が奉納される。
毎年、趣向を凝らした祭礼行事が行われているが、毎年内容が変わり安定していない。