下谷神社
下谷神社は東京都台東区の、東京メトロ銀座線の稲荷町駅からは徒歩2分、大江戸線の新御徒町駅からは徒歩5分、JR上野駅からは徒歩6分の地に位置する、下谷地区の鎮守。
天平2年(730年)、忍岡(現在の上野公園)に大年神と日本武尊を祀って創建されたと伝える(なお、『下谷區史』は、祭神は古くより倉稲魂命(=宇迦之御魂神)で、大歳神・日本武尊となったのは明治維新後だとしている)。寛永寺創建の際に別当寺正法院と共に下谷地区に遷座。維新後は正法院と分離し(正法院は巣鴨に移転)、明治5年に下谷稲荷社から下谷神社と改称。昭和3年、現在地に移転。
第二次大戦の戦禍を免れたため、昭和初期に建立された社殿などが残る。
神門とその右の守札所、及び社殿を囲む透塀は昭和9年建立。
浄水舎は昭和9年建立。
社殿は本殿・幣殿・拝殿を連結した権現造で、昭和9年建立。拝殿には横山大観の天井絵がある。
神楽殿は昭和12年建立。
神輿庫はRC造で昭和11年竣工。
雑器庫はRC造で昭和11年竣工。
末社隆栄稲荷神社の社殿は昭和11年建立。桁上は木造で桁下はRC造。
5月の例大祭で渡御する本社神輿は大正15年製作。台輪幅は4尺1寸ある大型のもので、俗にいう千貫神輿。
年中行事
梯子乗り
下谷神社では1月6日に梯子乗りが奉納される。この行事に関する詳細は「下谷神社 梯子乗り」の記事を参照。
例大祭
下谷神社の例大祭は、5月11日に近い週末に執り行われる。東京下町の代表的な神社祭礼の1つである。本祭は隔年(西暦偶数年)開催で、千貫神輿の宮神輿が渡御する。陰祭の年(西暦奇数年)は、宮神輿を山車に乗せて巡行する。境内の周囲には露天商の露店も多く出店し、神楽殿では里神楽やお囃子が奉納される。この行事に関する詳細は「下谷神社 例大祭」の記事を参照。