美術の森緑地
美術の森緑地は、東京都小金井市の、JR中央線の武蔵小金井駅より南東へ徒歩14分に位置する、近代の庭園。
洋画家・中村研一(1895-1967年)の邸宅跡で、国分寺崖線を利用した庭園の中にその主屋と茶室が残る(アトリエは現存せず)。
国分寺崖線(ハケ)を取り込んだこの庭園は、火野正平の「武蔵野夫人」の舞台ともなった。
中村研一旧邸の主屋は昭和34年竣工。RCラーメン構造の上に木造の山荘風建築を構えた、洋風が主体の住宅。国登録有形文化財。
現在は美術館の附属喫茶棟としてカフェが営業している。
中村研一旧邸の茶室・花侵庵(かしんあん)は和風で昭和35年竣工。国登録有形文化財。
アトリエ跡に美術館を建設する際、現在地へ曳家された。
アトリエ跡には、中村研一の作品等を収蔵する中村研一記念小金井市立はけの森美術館が立つ。
中村研一
中村研一(1895-1967年)は大正から昭和にかけて活動した洋画家。
明治28年に現・福岡県宗像市に生まれる。東京美術学校(現・東京藝術大学)を卒業し、フランス留学後、洋画家として活躍。昭和20年、空襲で東京・代々木初台のアトリエを焼失し、以降は小金井に移り住んで、この地で死ぬまで作品を制作し続けた。
近くには小金井神社がある。