国際基督教大学
国際基督教大学は、東京都三鷹市の、JR・西武多摩川線の武蔵境駅より南へ車10分の地にある大学。
中島飛行機(現・SUBARU)が昭和15年に設立した三鷹研究所跡に、昭和28年に開学した関係で、キャンパスには研究所時代の遺構が残る。
大学本館は昭和18年竣工。旧中島飛行機三鷹研究所本部。開学時の昭和28年に4階が増築されるなど、改変も大きい。
泰山荘
泰山荘は、日産コンツェルン重役の山田敬亮の別荘として昭和14年に完成。昭和15年に中島飛行機が一帯に三鷹研究所を設立した際、この別荘も創業者・中島知久平の住居となった。
山田敬亮別荘時代の6棟は昭和11年頃に新築または移築されたもので、国の文化財に登録されている。
通常は非公開だが、毎年10月のICU祭で一般公開される。現在は事前予約が必要で、撮影も制限があるようだが、以前はなかった(写真はその当時のもの)。
この辺にあった主屋は昭和41年に焼失。
表門は昭和11年頃竣工。江戸城幸橋御門の桝形土壇から発掘された古材も利用。国登録有形文化財。
車庫は昭和11年頃竣工。国登録有形文化財。
書院は昭和11年頃竣工。国登録有形文化財。
蔵は昭和11年頃竣工でRC造。国登録有形文化財。
高風居は、明治19年に探検家・松浦武四郎が全国の古寺由来の古材で造った書斎「一畳敷」に、大正14年に紀州徳川家・徳川頼倫が古材を集めて造った茶室と水屋を付け加えた草庵。
現・渋谷区上原の紀州徳川家本邸より昭和11年に移築。国登録有形文化財。
待合は、現・品川区にあった岡山藩主池田家下屋敷(一部は池田山公園として残る)の茶室「池亭」を移築したと伝える茶室。泰山荘での茶会では高風居を本席として、この建物は待合として使用された。
江戸末期の1830~1867年に建てられ、昭和11年頃に移築。国登録有形文化財。
なお、中島飛行機三鷹研究所の他の遺構としては、隣接するSUBARUの東京事業所内に、迎接用施設であった森山荘が残るが、非公開。